研究課題
本研究は、病態と深く関わるイノシトールリン脂質群(PIPs)として約20年ぶりの発見となる新規リン脂質群を同定・検証することを目的としている。そして、これらの研究成果を展開するかたちで、新規PIPs代謝酵素の同定、生理機能を解明する独創的な学術研究を本基盤研究で一気に推進し、新しい研究分野の開拓と医療開発の礎となる知見を、世界に先駆けて得ることを目的としている。昨年度までに、質量分析装置により見出した新規分子の同定と検証(精密質量測定、構造解析、安定同位体による標識等)が終わっており、今年度は既存の代謝酵素群との関連や分子の種の保存、様々な病態での変動について解析を行った。その結果、がん化した細胞や炎症性細胞において新規分子が増加することを見出し、さらにこれらの一部が既存のPIPs代謝酵素により制御されている可能性を示唆するデータを得た。また、この新規分子は大腸菌、酵母から哺乳動物まで幅広い種で内在的に存在していることを明らかにした。
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