研究成果の概要 |
本研究では、新生仔ラットより調整した大脳皮質組織切片培養系を応用した新規in vitro脳血管構造評価系を確立し、Na+, K+-ATPase機能阻害による脳血管構造傷害機序の解析を行った。主な成果として、Na+, K+-ATPase阻害により血管内皮細胞は傷害を受けるが、ペリサイトは影響を受けない事、PI3-kinase/Aktシグナルの活性化が内因性の細胞保護シグナルとして働く事を見出した。さらに、本研究を展開させて神経細胞傷害機序の解析にも着手し、ミクログリアおよびアストロサイトの活性化が、Na+, K+-ATPase阻害による血管内皮細胞傷害および神経細胞傷害に関与する事を見出した。
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