GPR55は、ヒトでは319個のアミノ酸からなるGタンパク質共役型受容体であり、リゾリン脂質の一種であるリゾホスファチジルイノシトール(LPI)に対する特異的な受容体である。GPR55は、免疫系組織に高く発現しており、B及びT細胞のGPR55の発現は、成熟過程が進むにつれて高くなることが観察された。また、細胞の活性化によりGPR55の発現が変化することがわかった。細胞にLPIを作用させると、細胞増殖が促進された。これらのことから、免疫系の細胞に発現しているGPR55とその内在性リガンドであるLPIは、生体内でリンパ球の増殖促進・分化、そして免疫応答の調節に関与している可能性がある。
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