腸管粘膜の恒常性維持および炎症性腸疾患におけるCD206陽性マクロファージの役割について、CD206陽性マクロファージを除去可能な遺伝子改変マウス(CD206DTRマウス)を用い研究を行い、以下の成果を得た。 腸管粘膜に存在する腸管マクロファージのうち、CD206陽性マクロファージが抗炎症性サイトカインであるIL-10の産生細胞として働き、腸管粘膜の恒常性維持に寄与する可能性が示唆された。CD206陽性マクロファージは炎症によって傷害された腸管粘膜の損傷修復を促進することを示した。これらの知見から、CD206陽性マクロファージは炎症性腸疾患における積極的な粘膜修復への応用が期待される。
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