免疫反応が亢進している病態である食物アレルギー及びアトピーモデルマウスにおいて、メチル水銀(MeHg)は病態を増悪しなかった。 また、生薬由来化合物からMeHgの毒性に効果を示す化合物の探索を行い、オレアノール酸のサポニン誘導体である SA006が抗MeHg活性を持つことを見出した。SA006は、細胞内へのMeHg取込みを抑制することで抗MeHg作用を示すことが示唆された。また、in vivoにおいてもSA006は肝臓、腎臓、脾臓、小脳、大脳において臓器中の総水銀量を減少させた。以上より、SA006は臓器へのMeHg蓄積を抑制することでMeHgの影響を抑える可能性が示された。
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