カドミウムは肺組織においてがん化を誘引する環境汚染物質として知られているが、カドミウムがどのような制御機構でがんの悪性化を亢進させるのか、未だに明らかになっていない。本研究は、肺胞基底上皮腺癌細胞(A549細胞)に対するカドミウム長期曝露の効果とNotch1、HIF-1αおよびPI3K/Akt/ERKシグナル経路の機能について検討した。その結果、カドミウム長期曝露されたA549細胞において、Notch1 、HIF-1αおよびPI3K/Akt/ERKシグナル経路が協調的に機能することで、肺癌細胞の悪性化を亢進することを見出した。
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