研究課題
本研究では、遺伝・臨床情報を基に、糖尿病の個別化予防・治療を目指して以下の成果を得た。検討1.糖尿病との関連の強い非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)について、そのリスク因子に関する検討を人間ドック受診者を対象に行い、PNPLA3遺伝子多型が非肥満NAFLDのリスク因子となることを明らかにした(PLOS ONE, 2015)。さらに、BMIの個体間変動を基にしたNAFLD予測モデルを、非線形混合効果モデルを用いて構築し、その応用方法についても提示した。構築したNAFLD予測モデルから、女性やLDLコレステロール高値、HDLコレステロール低値の受診者では、BMIの増加に伴うNAFLDリスクの上昇幅が大きく、PNPLA3遺伝子変異保有者やHbA1c高値の受診者では、より低いBMIからNAFLDリスクが上昇すると考えられた。さらに、対象者毎にBMIのカットオフ値を推定することができたことから、本モデル式と受診者の個体要因から、NAFLD予防のためのBMI目標値を個別に推定できる可能性を示した。検討2.インスリン抵抗性改善、抗炎症作用等を有するアディポネクチンを活性化させるDsbA-L遺伝子に着目し、統合失調症患者の肥満との関連を検討した。その結果、DsbA-L遺伝子変異が統合失調症患者の末梢血単核球中DsbA-L mRNA低下と肥満リスク上昇に関係することを明らかにした(Psychiatry Res, 2016)検討3.アルデヒド脱水素酵素(ALDH2)は種々の活性アルデヒドを分解する酵素であり、その活性低下に関与する遺伝子変異は飲酒量を規定する因子である。人間ドック受診者を対象とした検討により、活性低下アレル保有者ではNAFLDリスクが高いことを明らかにした(Nutr & Diabet, 2016)
すべて 2017 2016
すべて 雑誌論文 (14件) (うち査読あり 12件、 オープンアクセス 3件、 謝辞記載あり 4件) 学会発表 (4件) (うち招待講演 1件)
J Pharm Health Care Sci.
巻: 18 ページ: 3-6
10.1186/s40780-017-0075-x.
J Diabetes Complications.
巻: 31 ページ: 483-488
10.1016/j.jdiacomp.2016.06.007.
Am J Physiol Heart Circ Physiol.
巻: 311 ページ: H1409-1415
10.1152/ajpheart.00473.2016.
Pharmacogenet Genomics.
巻: 26 ページ: 403-413
10.1097/FPC.0000000000000228.
巻: 310 ページ: H1494-1500
10.1152/ajpheart.00911.2015
Int J Cardiol.
巻: 212 ページ: 54-56
10.1016/j.ijcard.2016.03.034.
Nutrition & Diabetes.
巻: 6 ページ: e210
10.1038/nutd.2016.17.
PLoS One.
巻: 11 ページ: e0166240
10.1371/journal.pone.0166240.
Clin Neuropsychopharmacol Ther.
巻: 7 ページ: 48-53
臨床化学
巻: 45 ページ: 233-239
Clinical Neuroscience
巻: 34 ページ: 1170-1171
Aging & Mental Health.
巻: 20 ページ: 611-615
10.1080/13607863.2015.1031640.
J Diabetes Res.
巻: - ページ: 4626382
10.1155/2016/4626382.
Biol Pharm Bull.
巻: 39 ページ: 1468-1474
10.1248/bpb.b16-00248.