日本人小児急性リンパ性白血病において使用される薬剤による有害事象や薬物動態の変動に関連する因子を網羅的に調べるために、小児ALL患者の治療時の臨床情報とマイクロアレイ解析で得られた遺伝子多型の情報の関連性をゲノムワイド関連解析によって検討した。維持療法で使用される6-メルカプトプリンの投与量は、患者の持つ13番染色体にコードされている、MED4やNUDT15、1番染色体にコードされるNEGR1の遺伝子多型に統計的に有意な関連性があることが明らかとなった。高用量メトトレキサート投与後の血中メトトレキサート濃度の遷延因子としてはMTHFRの遺伝子多型が関連する可能性がある。
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