本研究では関節リウマチ患者を対象として、アザチオプリン (AZA) の代謝に関連する酵素の遺伝子多型と治療効果との関連を調査した。 AZA 代謝酵素の一つであるイノシントリホスファターゼ (ITPA) に、変異がある患者(変異群)とない患者(野生群)とで比較した結果、AZA の投与量は変異群で 0.851±0.302 mg/kg/day、野生群で 1.24±0.463 mg/kg/day であった。治療の反応性について6ヵ月間の DAS28 の変化には両群で有意差はなかった。以上のことから ITPA 変異群のは野生群と比べて、より少ない投与量で同等の治療効果を得ていたことが明らかとなった。
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