マーモセットチトクロムP450(以下P450)2C分子種の薬物代謝機能を解析した。マーモセットP450 2C19はワルファリンおよびオメプラゾールを含めた多くのヒトP450 2C9/19基質を効率よく代謝した。マーモセット肝P450によるワルファリン酸化反応は、P450 2C19によりS体選択的であり、ヒト肝とよく似た特徴が認められた。P450 2C19遺伝子多型 p.[(Phe7Leu;Ser254Leu; Ile469Thr)]はマーモセットの肝薬物代謝能の個体差の一因であることが推察された。これらの知見はマーモセットを用いて創薬研究を行う際の基盤情報となる。
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