強制利尿法(forced diuresis: FD)により、尿中cisplatin(CDDP)濃度が著しく低下するが血中動態には大きな変化は無かった。一方、CDDP誘発性腎障害はFD用量依存的に抑制された。薬物動態-薬力学的解析により体内CDDPと同程度に尿中CDDPも腎毒性に寄与していると考えられ、尿中CDDP濃度を用いた回帰式による腎障害の予測精度は、平均絶対誤差率として22.5%で概ね良好であり予測可能であった。以上の結果より、CDDP投与前後で十分な尿量を確保することが、腎毒性軽減に寄与することが示された。
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