本研究は、婦人科がんの中でも特に予後の悪い卵巣がんに着目し、Glypican-3のノックダウンを作用機序とするsiRNA-PLGAハイブリッドミセルを調製し、その効果を検討した。卵巣がん腹膜播種モデルを用い、ミセル腹腔内投与から14日後に、開腹時の腹水量、腹膜内の腫瘍塊数を評価した。その結果、ミセル投与群の腹水量、腫瘍塊数は、siRNA単独投与群と比較し、有意に減少した。以上より、本製剤は卵巣がん治療薬として有用な製剤となりうる可能性が示唆され、siRNAのデリバリーのための剤形としての応用が期待できる。
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