研究課題
若手研究(B)
マウス末梢臓器の概日時計の同調について、腸内細菌が代謝・産生する酢酸等の短鎖脂肪酸との関わりを調べた。盲腸内の短鎖脂肪酸濃度には日内リズムが見られ、夜間の活動期に高かった。明期の短鎖脂肪酸投与は腎臓などの末梢時計を前進させ、培養細胞への短鎖脂肪酸投与も、濃度依存的かつ投与時刻依存的に時計遺伝子発現の位相シフトを示した。さらに、短鎖脂肪酸の産生を促す水溶性食物繊維を多く含む餌は、末梢時計の食餌同調を増強させた。よって、腸内細菌叢を介した時間栄養学的な効果を見出すことに成功した。
生物リズム