マクロファージ (Mφ) は大きく M1 および M2 の二つのフェノタイプに分類され、M2 Mφは病的血管新生を促進することによって、関節リウマチやがんをはじめとする種々の慢性炎症性疾患の病態増悪に寄与している。本研究課題では、微小環境が Mφ の分極状態や形態変化ならびに機能活性へ及ぼす影響を評価するための簡便な in vitro 実験モデルを確立し、M2-様 Mφ が血管新生を誘導するメカニズムの探索を行った。その結果、M2-様 Mφ は細胞表面における CD163 を介して血管内皮細胞と直接的に相互作用することによって、血管新生を強力に促進する可能性が示された。
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