本研究ではオートファジー関連低分子化合物であるクロロキン、メトホルミン等の標的分子を同定し、その分子の機能と化合物の作用の関係を解明することを目的とする。TOF-MS解析の結果メトホルミン結合蛋白質MBPはHMGB1であることが明らかとなった。メトホルミンはHMGB1による炎症惹起反応を細胞レベルでのin vitroおよびマウス個体レベルでのin vivoの両方で抑制することが明らかとなった。さらにアセトアミノフェン誘導肝障害を抗HMGB1抗体と同等に軽減させることも明らかとなった。本研究によりメトホルミンの抗炎症作用の標的因子の1つが明らかとなった。
|