肝障害時の胆管系細胞(細胆管反応)や胆管癌の増殖・形態形成過程を空間定量的に把握し、その細胞制御を調べるため、肝障害モデルマウスを作製して解析した。その結果、肝障害時において中心静脈域に出現する胆管系細胞は、肝内マクロファージ(Kupffer細胞)によってNotchシグナルが活性化された肝細胞が胆管系細胞に分化転換したものであることがわかった。このとき同時に肝細胞のアポトーシスが抑制されることがわかった。また、肝前駆細胞を調べたところ、LIN28BがmiRNAであるmiR-125a/bとlet-7bを抑制することで細胞増殖を制御し、同時に胆管上皮細胞への分化が抑制されていることがわかった。
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