多発性硬化症は、脳・脊髄などの中枢神経が侵される難病であり、自己免疫的機序により病態が形成されると考えられている。また、肥満は肝臓癌のリスクファクターと考えられており、現在、肥満人口は全世界的に増加していることから、肥満を背景とした肝癌患者数は今後増加すると予想される。本研究では、これら自己免疫疾患や癌疾患の新たな治療標的を探すため、サイトカイン受容体ST2の役割を検討した。その結果、ST2の機能を阻害することで、多発性硬化症モデルマウスや肥満関連肝臓癌モデルマウスの症状が緩和することがわかった。
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