所属研究グループから先行報告していた若年性結核発症関連遺伝子MAFBを足掛かりに結核症発症の分子機構の探索を行った。タイ人結核患者1100検体における結核菌の全ゲノム配列情報の取得が完了し、MAFBのリスク多型と結核菌の特定のサブタイプが若年性結核発症と関連することを見出した。また、ゲノムワイド関連解析から新規の結核発症関連遺伝子CD53を同定した。本研究成果はJournal of Human Genetics誌に採択された。本研究課題により、結核症の発症メカニズムを明らかにする上での宿主であるヒトのゲノム情報と病原菌である結核菌のゲノム情報の両方を解析することの重要性を初めて明らかにできた。
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