第1に、NGS解析ではserrated neoplasia pathwayにおいてGNAS変異は認められず、G蛋白共役受容体経路の関与は否定的であった。第2に内視鏡的検討では、SSA/Pは(亜)有茎性病変、2段隆起、陥凹、発赤の所見を認めた場合、Dysplasia/早期癌併存の可能性が考慮され、さらに拡大内視鏡を併用することで内視鏡的に正確に診断できる可能性が示された。第3に病理組織学的解析ではSSA/P由来の大腸癌は、通常型腺腫に由来する大腸癌と比較して小さい病変で深達度は浅いが、リンパ管侵襲やリンパ節転移が高率で、粘液癌を併存することも多いなど、異なる病理組織学的特徴を示すと考えられた。
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