胆道癌の前癌/前浸潤性病変として、胆管内乳頭状腫瘍 (IPNB)が注目されている。IPNBは組織形態や4種の亜型(胆膵型、胃型、腸型、好酸型)、さらに解剖学的な部位による組織像の違いが報告されている。今回の検討により、形態が膵管内乳頭状粘液性腫瘍と類似し、単調な増殖を示す典型例と、組織像が不均一な非典型例に分類できた。遺伝子の異常を解析したところ、亜型との関連性があり、さらにその他の形態、発生部位、粘液産生と関連性を示すものが認められた。IPNBの発生、進展に関して、亜型やその他の因子を検討し、検討していく必要があると考えられた。
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