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2015 年度 実施状況報告書

癌代謝を制御するPKM2を標的とした胃癌、膵癌治療の基礎的検討

研究課題

研究課題/領域番号 15K19080
研究機関地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所)

研究代表者

横山 美沙  地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 共同研究員 (90727471)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード胃癌 / 膵癌 / PKM
研究実績の概要

癌特有の代謝(Warburg効果、酸素が十分にある状態でも好気性ではなく嫌気性呼吸を行う)にピルビン酸キナーゼtypeM2 (PKM2)が関与している。様々な癌でPKM2の発現上昇がみられるが、なぜ、癌において、酵素活性の低いPKM2がPKM1に比べ優位に発現しているのか不明な点が多い。私の基礎検討により胃癌、膵癌においても癌の進展にはPKM2が関与していることが明らかとなった。。一方で、膵癌や胃癌ではもともとPKM1の発現も低下しており、PKM2の発現抑制によってPK活性が著しく低下するために癌細胞が生存不能となる可能性も否定できない。つまり、PKM2は癌遺伝子として機能しているのか?あるいは代謝酵素として癌の悪性化に寄与しているのかについては結論が得らていない。そこで、申請者はPKM2を標的とした膵癌、胃癌の治療法の確立に向けたさらなる検証について計画した。さらに、PKMの発現型の癌への関与を追求するために、当施設ではPKM1、PKM2のそれぞれのノックインマウスとPKMノックアウトマウスを作製した。本年度は遺伝子改変胃癌マウス(Ganマウス、K19-Wnt1/C2mEマウス),遺伝子改変膵癌マウス(Pdx1-Cre;LSL-KrasG12Dマウス)とPKM1、PKM2ノックインマウスをそれぞれ交配させた。現在順調に遺伝子改変胃癌、膵癌モデルにおけるPKM1のみ、あるいはPKM2のみ発現するマウスが作製されている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

交配により、PKM発現型の異なる胃癌、膵癌マウスが順調に生まれている。

今後の研究の推進方策

PKM発現型の異なる胃癌、膵癌マウスの癌化、進展について継時的に観察する。また、これら発現型と代謝との関連、治療標的としての妥当性を検討する。

次年度使用額が生じた理由

遺伝子改変マウスの癌化に時間がかかっているため。

次年度使用額の使用計画

遺伝子改変マウスの癌化、進展とともに網羅的遺伝子解析やメタボローム解析を行う。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2015

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ピルビン酸キナーゼM2(PKM2)と膵癌細胞増殖2015

    • 著者名/発表者名
      横山美沙ほか
    • 学会等名
      第38回分子生物学会年会、第88回日本生化学会大会 合同大会
    • 発表場所
      神戸
    • 年月日
      2015-12-01 – 2015-12-04

URL: 

公開日: 2017-01-06  

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