ゲノムワイド関連解析により自己免疫疾患関連遺伝子として細胞内アダプター蛋白質Sh2b3/Lnkの多型が報告されてきているが、疾病との関連や制御機構については不明であった。我々はLnk欠損マウスにおいて耐糖能の低下およびインスリン抵抗性が誘導されている事を発見し、それらは脂肪内における1型自然リンパ球の増加および活性化に伴う炎症カスケードによって惹起されている事を見いだした。また、JAKインヒビターが耐糖能異常の改善に有効である事を示した。本研究により、LnkはIL-15に対する反応性を調節する事で脂肪1型自然リンパ球の増殖を制御し、脂肪内の恒常性維持に重要な役割を果たしている事が明らかとした。
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