マゴットセラピーとは、ヒロズキンバエ幼虫(マゴット)が患者の壊死組織だけを摂食する性質を利用し、人体の難治性創傷を治療する方法である。マゴットセラピーの大きな特徴として、①壊死組織の除去、②殺菌、③肉芽組織増生の促進、が挙げられる。本研究では、適用範囲が広く短期間で高い効果を上げるマゴットセラピー開発に向け、マゴットのデブリードマン能力評価系の構築、非蛹化により機能性を向上させたマゴットの確立を実施した。このような付加価値の高いマゴットの確立は、患者のQOLを高め、また院内の環境衛生面においても、マゴットセラピーの普及に寄与するものと期待される。
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