研究課題
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)は、ヒトや動物に難治性感染症を引き起こし、健康被害・経済被害を引き起こしている病原細菌である。バクテリオファージ(ファージ、細菌ウイルス)はランダムに遺伝子の水平伝播を行い(これを“普遍形質導入”と呼ぶ)、環境中でMRSA に病原性・薬剤耐性因子の付与を行っていると推察される。申請者は、下水より分離したS6 ファージが動物・ヒト由来黄色ブドウ球菌の間で普遍形質導入を起こすことを実証した。戦略的なMRSA 感染予防・制御には、普遍形質導入による黄色ブドウ球菌進化メカニズムの理解が重要であるが、その詳細な機構は明らかとなっていない。本研究では、このMRSA 進化メカニズムの解明を目指し、(A)S6 ファージのゲノム・構造タンパク質の解析、(B)S6 ファージの吸着機構の解析、(C)S6 ファージを介した黄色ブドウ球菌遺伝子獲得機構の解析を行っている。これまでに、研究項目(A)(B)の実験は完了した。現在、研究項目(C)に関しては実験を継続して行っている。
2: おおむね順調に進展している
予定通り実験が遂行できた。しかしながら、当該研究に関する直接的な論文報告はできていない。
研究計画書に沿って研究を遂行する。
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち国際共著 2件、 査読あり 7件、 謝辞記載あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (9件) (うち招待講演 1件) 産業財産権 (1件)
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