らい菌は、マクロファージを宿主として寄生しその中で大量の脂質を蓄積することで泡沫化し生存を維持している。我々は、その過程において特定のトリアシルグリセロール分子種が顕著に蓄積されるとをLC-MS/MSで明らかにした。また、その蓄積には律速酵素であるGPAT3がらい菌に特異的に発現増加していることを明らかにした。さらに、悪性度の異なるハンセン病患者から採取した皮膚スメアサンプルを用いてGPAT3発現を評価すると、らい菌が増殖している検体において高発現していた。これらのことから、らい菌は宿主マクロファージにおいてGPAT3発現を促すことでTAGを蓄積し、自身に有利な環境を構築していると考えられた。
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