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2017 年度 実績報告書

Notchシグナルによる小腸上皮間リンパ球の制御を介した腸管恒常性維持機構の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K19131
研究機関徳島大学

研究代表者

石舟 智恵子  徳島大学, 大学院医歯薬学研究部(医学系), 助教 (80632645)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワードNotchシグナル / フリッパーゼ / マクロファージ
研究実績の概要

本年度は、①CD8aaIELの数の調節においてNotchシグナル伝達に必要なリガンドとその供給細胞についてと、②Notchシグナルの欠損によるAtp8a2の発現低下がどのようにしてCD8aaIEL数の減少につながっているのかを調べた。
①のリガンド供給細胞については、IELの局在から、上皮細胞と樹状細胞・マクロファージを候補として考え、Villin1-CreとCD11c-Cre特異的なDll1, Jag1の単独及び両方の欠損マウスを解析したが、いずれもCD8aaIELの数に変化は認められなかった。責任リガンドについては解析途中であるため、マウスの交配を継続し、解析する予定である。
②については、Notchシグナルが欠損したIELでは、Atp8a2の発現低下によってPSが細胞膜外膜に偏向し、細胞膜外膜上のPSによる”eat me”シグナルによって貪食細胞に捕食され、数が減少していると想定した。腸管マクロファージによるIELの捕食を調べるために、コロニー刺激因子(CSF1)受容体に対する抗体をRbpj-4KOマウスに投与し、腸管マクロファージをマウスから除いたところ、IELの減少はコントロール抗体を投与したRbpj-4KOと比較して、コントロールマウスと同程度まで回復した。この結果から、マクロファージによる貪食がRFF-4KOでのIELの減少と関連していることが示唆された。また、貪食細胞としては上皮細胞も候補の細胞であったが、抗体投与での回復の程度から、主要なIELの貪食細胞はマクロファージであると考えられた。以上のことから、NotchシグナルはAtp8a2の調節による細胞膜リン脂質の恒常性維持と貪食細胞の働きを介して、CD8aaIELの数の制御に寄与していることが明らかになった。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2017

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] MicroRNA-449a deficiency promotes colon carcinogenesis2017

    • 著者名/発表者名
      Niki Masanori、Nakajima Kohei、Ishikawa Daichi、Nishida Jun、Ishifune Chieko、Tsukumo Shin-ichi、Shimada Mitsuo、Nagahiro Shinji、Mitamura Yoshinori、Yasutomo Koji
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 7 ページ: 10696-10705

    • DOI

      10.1038/s41598-017-10500-0

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Notch Balances Th17 and Induced Regulatory T Cell Functions in Dendritic Cells by RegulatingAldh1a2Expression2017

    • 著者名/発表者名
      Zaman Taskia Sultana、Arimochi Hideki、Maruyama Satoshi、Ishifune Chieko、Tsukumo Shin-ichi、Kitamura Akiko、Yasutomo Koji
    • 雑誌名

      The Journal of Immunology

      巻: 199 ページ: 1989~1997

    • DOI

      10.4049/jimmunol.1700645

    • 査読あり
  • [学会発表] Notch signal controls the number of TCRab+CD8aa+ intraepithelial lymphocytes via phospholipid asymmetry by maintaining flippase ATP8a22017

    • 著者名/発表者名
      Chieko Ishifune, Yoichi Maekawa, Shin-ichi Tsukumo and Koji Yasutomo
    • 学会等名
      第46回日本免疫学会学術集会
  • [学会発表] Notchシグナルによる細胞膜リン脂質の極性制御を介した腸管上皮間リンパ球の制御2017

    • 著者名/発表者名
      石舟 智恵子, 安友 康二
    • 学会等名
      第32回自己免疫研究会
  • [図書] Notch signaling Immunity and Cancer-Notch and Myeloid Cells-2017

    • 著者名/発表者名
      Chieko Ishifune and Koji Yasutomo
    • 総ページ数
      104ページ
    • 出版者
      Springer
    • ISBN
      978-981-10-4970-5

URL: 

公開日: 2018-12-17  

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