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2015 年度 実施状況報告書

遠隔ネットワークを用いた医学生に対する症例報告執筆プログラムの確立

研究課題

研究課題/領域番号 15K19143
研究機関東北大学

研究代表者

柿坂 庸介  東北大学, 大学病院, 講師 (90400324)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2018-03-31
キーワード症例報告 / 医学教育
研究実績の概要

目的:本研究は症例報告執筆プログラムを遠隔ネットワークシステム上運用し、対面講義と質的に差のないプログラムの構築を目指す研究である。
現状・方法:遠隔システムを用いての外部医育期間(札幌医科大学)への発信を試みる一方で、今後の研究の基礎となる対面講義の有効性の評価、ならびに潜在的な問題点の抽出とその解決への方策を検討した。東北大学医学部4年生から6年生で系統講義に参加し且つ本検討への参加に同意した18名を対象とした。アンケートへの回答を元に検討を行った。別に示す方法論の講義を聴講した後に各段落について「よく理解できた」から「まったく理解できなかった」を4段階のライカートスケールに基づいて回答した。なお「症例報告の執筆方法」講義は以下のような達成目標を有する小段落により構成されている。1)”何”が新事実なのかを明確にして、「新事実」と「臨床的意義」を記す、2)疾患の概略を把握、3)「違い」は論文の主題となりえるか?、の視点で考える.、4)論文の骨格・論理展開を作る、5)実際の症例から考える。
結果:理解度はいずれの項目も90%前後が「理解できた」との回答であった。詳細な記述回答として以下の回答が見られた。肯定的意見として、「分かりやすく目からうろこの内容。多人数に講義すべき」。建設的意見として、「各論stepの記載形式をもっとそろえるべき(「~とする」、や、体言止めなど)」「やや早口」「各スライドで最も強調する点を色調などで強調すべき」「全体の流れにおける、各スライドの役割を明示すべき」「疾患概略把握のための論文選択の基準を示すべき」「詳細な説明が必要」
考察:発表者の発表スキルに関連する意見は見られたものの、課題の趣旨である「よりよい症例報告執筆のための分かりやすい思考」に関しての疑問は無く明らかな問題点は認められなかった。発表の方法論は確立されていると考えている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

教育方法論の質的評価が滞りなく行えた。今後の研究に資する結果が得られている。

今後の研究の推進方策

今回得られた知見を、医学教育学的視点からの考察を踏まえ、対象者の症例報告執筆力を向上させるような教育的手法(提示方法の工夫など)の改善につなげる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2016 2015

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件)

  • [雑誌論文] 多嚢胞性卵巣症候群の一例.2016

    • 著者名/発表者名
      前山俊史、柿坂庸介、大原朋一郎、戸澤秀夫、小田切邦雄.
    • 雑誌名

      小児科臨床

      巻: 69 ページ: 321-324

    • DOI

      -

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Epilepsy case with focal cerebral herniation into sigmoid sinus.2016

    • 著者名/発表者名
      Kakisaka Y, Sato S, Takayanagi M, Nakasato N.
    • 雑誌名

      Neurol Sci

      巻: 37 ページ: 487-488

    • DOI

      10.1007/s10072-015-2430-8.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Glabellar ecchymosis and headache: Variations of pain-associated ecchymosis.2015

    • 著者名/発表者名
      Kakisaka Y, Fujikawa M, Hino-Fukuyo N.
    • 雑誌名

      Psychatr Clin Neurosci.

      巻: 69 ページ: 385

    • DOI

      10.1111/pcn.12266.

    • 査読あり

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公開日: 2017-01-06  

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