多くの地域在住高齢者で、終末期に受ける医療方針の希望は、発病や身体の衰えによって、変化しない。自分の終末期について考えることを望まない高齢者では、回答される意向が変化しやすい。日本で終末期に受ける医療の意向を確認する時は、「終末期について考えることを望まない」という選択肢もあるとよい。終末期について考えることを望まない高齢者では、年齢が高くなるほど「終末期に受ける医療方針の希望」は聞きにくくなる。自分の役割や存在価値が増すといったライフイベントがあった者では、「可能な限りの医療処置を希望する」への転換がみられた。
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