我々はEGFP遺伝子を組み込んだウイルスを用いて母胎に感染したウイルスが胎児の脳に侵入しドーパミン神経細胞に直接感染することで、薬物依存への脆弱性を引き起こす可能性を調べた。その結果、海馬や大脳皮質等に強いウイルス感染が確認できたが、ドーパミン神経細胞が存在する中脳では感染が確認できなかった。 そこでウイルスの直接感染ではなく、間接的に胎児のドーパミン神経細胞へ影響を与える可能性を母胎免疫活性化法を用いて検討した。その結果、先行研究の結果と同様に母胎免疫活性化されたマウスでは、運動量の増加や後統合失調症のエンドフェノタイプであるPrepulse Inhibitionで疾患が見られた。
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