研究課題/領域番号 |
15K19173
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
増田 亜希子 東京大学, 医学部附属病院, 助教 (70572717)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | オートタキシン / フローサイトメトリー |
研究実績の概要 |
造血器腫瘍におけるオートタキシン(ATX)の診断マーカーとしての意義を見出すことを目的として、以下の検討を行っている。
1)悪性リンパ腫疑い患者を対象とした血清ATX測定(前向き研究):血清ATX測定に関する研究倫理申請を現在準備中である。今後準備が整い次第、前向き研究としての測定を開始する。 2)フローサイトメトリーによるATXの測定:造血器腫瘍患者の残検体を対象として、フローサイトメトリーによるATX発現の解析を行っている。現時点では少数例の解析であり、一定の傾向が見出せていない。今後解析を継続し、症例数を増やす予定である。
※その他:リゾリン脂質関連物質として、スフィンゴシン1-リン酸(S1P)受容体であるS1P1の発現の解析も並行して行っている。今までの検討で、S1P1の発現は血球の種類によって異なることが明らかとなっている。S1P1の発現に関して、他のメーカーの抗体でも同様の所見が得られるかどうか、検討中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
1)悪性リンパ腫患者を対象とした血清ATXの測定に関しては、研究倫理申請の承認が得られていないため、測定が開始できていない。早急に倫理申請の手続きを進める。
2)フローサイトメトリーによるATXおよびS1P1の発現に関しては、ヒト検体のデータ(既報)がほとんどないため、陽性/陰性の判定が困難であり、測定条件の設定に時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
1)悪性リンパ腫患者を対象とした血清ATXの測定に関しては、研究倫理申請の手続きを早急に行い、測定を開始したい。
2)フローサイトメトリーによるATXおよびS1P1の発現に関しては、測定条件の検討を十分に行うとともに、症例数を増やし、診断マーカーとしての評価を行いたい。
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次年度使用額が生じた理由 |
試薬等の購入費が当初の想定を下回ったため、次年度使用額が生じた。
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次年度使用額の使用計画 |
今年度分も含めて、次年度は試薬等の購入に用いるとともに、研究計画をより推進したい。
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