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2018 年度 実績報告書

細胆管癌および肝内胆管癌の腫瘍発生に関わるインテグリンβ4,β6の発現と機能解析

研究課題

研究課題/領域番号 15K19175
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

副島 友莉恵  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (60596964)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2019-03-31
キーワードインテグリンβ4 / インテグリンβ6 / 肝内胆管癌 / ラミニン5 / テネイシンC / TGF-β1 / α-SMA
研究実績の概要

肝内胆管癌および細胆管細胞癌は、その発生母地と発現形質の特徴から分類について国内外ともに議論されており、これらの腫瘍本態の性質を解明し分類することが必要とされている。本研究では肝内胆管癌の組織材料および株化培養細胞を用い、インテグリンα6β4(β4)およびαvβ6(β6)とその細胞外基質を介した腫瘍進展に関わる因子を解析し、進展機序を解明することを目的とした。
昨年度までに、肝内胆管癌組織48症例を用いてインテグリンβ4, β6の発現を免疫組織化学的に解析した。その結果、β4は96%, β6は73%で発現がみられた。臨床病理学的所見との関連を比較すると、発生部位では傍肝門部型で末梢型よりも強く、肉眼型では胆管浸潤型および胆管内発育型で腫瘤形成型と比較して強い発現を示した。分化度は高分化型および中分化型と比較して低分化型で低い発現がみられた。また浸潤性発育で強い発現を示し、胆管侵襲の有無とも関連がみられた。細胞外基質との関連では、β4はラミニン5と、β6はテネイシンCとそれぞれ発現に相関がみられた。発現の局在は、β4, β6の発現が強い部位でラミニン5, テネイシンCも強い発現を示した。臨床病理学的所見との関連では、ラミニン5は胆管浸潤型および胆管内発育型、浸潤性発育で強くみられ、肝静脈侵襲、リンパ節転移、予後と関連がみられた。テネイシンCの発現は浸潤性発育と関連がみられた。
さらにβ6により活性化されるTGF-β1と、TGF-β1により活性化し増生するα-SMA陽性癌関連筋線維芽細胞との関連を免疫組織化学的および培養細胞株を用いて調べた。TGF-β1は46%で陽性で、β6と正の相関を示した。臨床病理学的所見との関連では、門脈侵襲、肝内転移、予後と関連がみられた。α-SMAは85%で癌細胞の腺管周囲に陽性であった。
最終年度は、学会発表および論文投稿を行い、成果を報告した。

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2018 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] β4 and β6 Integrin Expression Is Associated with the Subclassification and Clinicopathological Features of Intrahepatic Cholangiocarcinoma2018

    • 著者名/発表者名
      Soejima Yurie、Takeuchi Miho、Akashi Takumi、Sawabe Motoji、Fukusato Toshio
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 19 ページ: 1004~1004

    • DOI

      10.3390/ijms19041004

    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] 肝内胆管癌におけるTGF-β1とαvβ6インテグリンの発現2018

    • 著者名/発表者名
      副島友莉恵,竹内美穂, 明石巧, 沢辺元司,福里利夫
    • 学会等名
      第54回日本肝癌研究会
  • [学会発表] 肝内胆管癌におけるTGF-β 1, α-SMAとαvβ 6インテグリンの発現解析2018

    • 著者名/発表者名
      竹内美穂, 副島友莉恵, 宮本菜央, 福里利夫, 沢辺元司
    • 学会等名
      第13回日本臨床検査学教育学会学術大会
  • [備考] 東京医科歯科大学ホームページ

    • URL

      http://www.tmd.ac.jp/mp/publications/publications.html

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公開日: 2019-12-27  

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