高エネルギー陽子線を用いたがん治療の良し悪しは、体内での陽子線の停止位置(飛程)を精度よく制御できるかに強く依存する。本研究では、陽子線治療計画において、体内の阻止能比の決定精度を向上させることで飛程の計算誤差を軽減することを目的とする。 阻止能比は陽子線エネルギーに依存するが、これを70 MeVと仮定することで、飛程誤差を軽減できることを明らかにした。また、CT値校正用ファントムのサイズの違いが体内の阻止能比の決定精度に与える影響を調べ、直径21 cmのファントムを用いることで飛程誤差を軽減できることを示した。これらの研究成果については英文誌PMBに掲載(一遍は投稿中)された。
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