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2015 年度 実施状況報告書

筋由来の新規生理活性物質イリシンが肥満・糖尿病・動脈硬化に及ぼす影響の検討

研究課題

研究課題/領域番号 15K19224
研究機関滋賀医科大学

研究代表者

久松 隆史  滋賀医科大学, アジア疫学研究センター, 特任助教 (60710449)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード疫学 / イリシン / 肥満 / 糖尿病 / 動脈硬化
研究実績の概要

1)基礎データベースの構築
2006年から2008年のベースライン調査を実施した対象者約1200名のうち、2010年から実施されている追跡調査に参加した853名について、ウェスト周囲径、体脂肪率、腹腔内脂肪量、皮下脂肪量、脂肪肝指数(肝脾CT値比)、インスリン抵抗性指数HOMA-R等、肥満指標・糖尿病関連指標、および冠動脈石灰化、頚動脈IMT・頚動脈プラーク等、潜在性動脈硬化指標などの、平均7年間における経時的変化(進展度)を定量的に評価し、既存のベースライン調査データベースと統合し、データベースを完成させた。

2)保存血清検体を用いたイリシンの定量的測定
本申請研究費により、2006年から2008年のベースライン調査を実施した対象者男性のみ1094名について、外部委託機関に依頼し、ベースライン調査で既に採取・凍結保存済みの血清検体を用いてイリシンを定量的に測定した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究は、研究計画通りに、おおむね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

1)統合データベースの構築:測定したイリシンの定量的測定値と基礎データベースを統合したデータベースを完成させる。

2)データの解析:統合データベースをもとに、イリシンの定量的測定値と、以下の指標との関連について、解析を行う。1.運動指標(運動習慣、7日間にわたる活動量・歩数、等)。2.肥満指標・糖尿病関連指標(ウェスト周囲径、肥満度、体脂肪率、腹腔内脂肪量、皮下脂肪量、脂肪肝指数 [肝脾CT値比]、空腹時血糖値、HbA1c、インスリン抵抗性指数HOMA-R、等)。3.生活習慣、心理・社会的指標(詳細な食習慣、服薬状況、抑うつ度、睡眠習慣、睡眠の質、婚姻状況、学歴、職業歴、等)。4.診察室・家庭血圧値、血液尿生化学指標、バイオマーカー(炎症マーカー、アディポサイトカイン、心バイオマーカー、等)。5.潜在性動脈硬化指標(冠動脈石灰化、頚動脈IMT・頚動脈プラーク、脈派伝播速度、ABI)。

3)成果公表:解析結果をもとに、漸次、学会・論文等での成果公表を進める。これを通じて、イリシンの予測因子・危険因子(または予防因子)としての意義、および関連する生活習慣・要因を明らかにすることにより、イリシンという新たな視点から、運動の肥満・糖尿病・動脈硬化予防メカニズムに関する検討に有益な資料を提供する。

次年度使用額が生じた理由

外部委託機関への血液検体送付・データ整備・管理のために臨床検査技師等の有資格者である研究補助員を雇用する予定で人件費・謝金分を計上していたが、研究費の有効利用・節約を目的として本研究代表者自らが上記作業を実施したため、その分次年度使用額が生じた。

次年度使用額の使用計画

イリシン測定結果について膨大なデータとなるため、これを整備・管理する目的で研究補助員の雇用に使用する計画とする。

  • 研究成果

    (6件)

すべて 2016 2015 その他

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 謝辞記載あり 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] Lipoprotein-associated phospholipase A2 is related to risk of subclinical atherosclerosis but is not supported by Mendelian randomization analysis in a general Japanese population.2016

    • 著者名/発表者名
      Ueshima H, Kadowaki T, Hisamatsu T, Fujiyoshi A, Miura K, Ohkubo T, Sekikawa A, Kadota A, Kadowaki S, Nakamura Y, Miyagawa N, Okamura T, Kita Y, Takashima N, Kashiwagi A, Maegawa H, Horie M, Yamamoto T, Kimura T, Kita T.
    • 雑誌名

      Atherosclerosis

      巻: 246 ページ: 141-147

    • DOI

      10.1016/j.atherosclerosis.2015.12.027. Epub 2015 Dec 23.

    • 査読あり / 国際共著 / 謝辞記載あり
  • [学会発表] Relationship of Insulin Resistance to Prevalence and Progression of Coronary Artery Calcification beyond Metabolic Syndrome in a General Population2016

    • 著者名/発表者名
      Masahiro Yamazoe, Takashi Hisamatsu, Katsuyuki Miura, Sayaka Kadowaki, Maryam Zaid, Aya Kadota, Takashi Kadowaki, Akira Fujiyoshi, Robert Abbott, Hisatomi Arima, Akira Sekikawa, Hiroshi Maegawa, Minoru Horie, Hirotsugu Ueshima, for the SESSA Research Group
    • 学会等名
      AHA EPI Lifestyle 2016
    • 発表場所
      Phoenix
    • 年月日
      2016-03-01 – 2016-03-04
    • 国際学会
  • [学会発表] 喫煙習慣、喫煙指数、禁煙期間と潜在性動脈硬化との関連:滋賀動脈硬化疫学研究SESSA2016

    • 著者名/発表者名
      久松隆史、三浦克之、有馬久富、門脇紗也佳、鳥居さゆ希、鈴木仙太朗、宮川尚子、門田文、藤吉朗、大久保孝義、上島弘嗣
    • 学会等名
      第26回日本疫学会学術総会、米子、2016年1月21-23日
    • 発表場所
      米子
    • 年月日
      2016-01-21 – 2016-01-23
  • [学会発表] 潜在性動脈硬化の規定要因:ERA JUMP、SESSAより2015

    • 著者名/発表者名
      久松隆史、三浦克之、関川暁、上島弘嗣
    • 学会等名
      第47回日本動脈硬化学会総会・学術集会シンポジウム
    • 発表場所
      仙台
    • 年月日
      2015-07-09 – 2015-07-10
  • [備考] 滋賀医科大学アジア疫学研究センター

    • URL

      https://cera.shiga-med.ac.jp/

  • [備考] 動脈硬化と認知症に関する疫学研究 滋賀動脈硬化疫学研究 SESSA セッサ

    • URL

      https://hs-web.shiga-med.ac.jp/sessa/index.html

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公開日: 2017-01-06  

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