動脈硬化ハイリスク患者を対象の前向きコホート研究から、以下のことが明らかとなった。(1)血清インターロイキン(IL)-6値は頭部MRI病変(脳小血管病、脳萎縮)やApoε4、遺伝多型(rs2228145)から独立して、認知症発症に有意な関連を認めた。(2)血清ホモシステイン値は脳微小出血など脳小血管病と関連を認めたが、認知症発症にも独立して有意な関連を認めた。(3)脂肪酸 4分画のうち、DHA濃度のみ独立して認知症発症の低減に有意な関連を認めた。本研究によりIL6, ホモシテイン、DHAの各バイオマーカーは各々認知症発症の関連が認められ、介入の可能性が示唆された。
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