動脈硬化は、大中血管における粥状硬化症と細動脈において硝子様肥厚を来す細動脈硬化症があるが、生体で評価することは難しい.本研究の目的は、頭部MRI微小出血病変(CMB)の有無と血圧脈波検査(CAVI)の関連性を検討することである.本研究の対象者は、頭部単純MRIを撮影した成人定期通院患者とした.通院時に基礎疾患、薬剤情報等を取得して、血圧脈波検査を行なった.対象者97名(うちCMBは19名)を解析したが、脳の小血管病変の指標であるCMBと粥状硬化症のマーカーであるCAVIとの関連は認めなかった.今後脳卒中の予防を検討する際は、CMBを指標として用いることが妥当であると考えられる.
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