研究課題/領域番号 |
15K19234
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研究機関 | 国立研究開発法人国立成育医療研究センター |
研究代表者 |
川崎 麻紀 国立研究開発法人国立成育医療研究センター, 政策科学研究部, 非常勤医師 (00747488)
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研究期間 (年度) |
2015-04-01 – 2018-03-31
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キーワード | 妊娠糖尿病 / 授乳 |
研究実績の概要 |
2010年以降本施設で分娩管理を行われ、妊娠糖尿病と診断された単胎妊娠女性に対して、既存データを電子カルテから抽出した。さらに本施設の妊娠糖尿病産後フォローアップシステムにのっとり、順次、外来受診を促し、身体測定、血圧測定、採血、ブドウ糖負荷試験を実施中である。母子手帳を下に、授乳の状況および授乳期間の調査も施行している。 基礎データとして、妊娠中および産後3ヶ月までの糖負荷試験データの解析を行った。264名中、完全母乳が111例、非完全母乳(人工栄養+混合)が153例であった。ロジステック回帰分析の結果、産後3か月時点での糖代謝異常発症の独立したリスク因子は、完全母乳 OR 0.71(95% CI;0.35-1.5)、BMI≧25 OR 1.5(95% CI;0.60-4.0)、糖尿病家族歴あり OR 1.3(95% CI;0.65-2.6)、妊娠中のインスリン使用ありOR 1.7(95% CI;0.72-3.9)、 産後3か月糖負荷試験施行時HOMA-R ≧1.003 OR 1.6(95% CI;0.82-3.3)、産後3か月糖負荷試験施行時2時間血糖値 ≧136mg/dl OR 4.1(95% CI;0.25-77.3)であった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
本施設の妊娠糖尿病産後フォローアップシステムにのっとり、順次、外来診療を実施中である。授乳の定量化のために、外来受診時のテンプレートを作成し、使用している。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き、産後のフォローアップを継続し、蓄積したデータを解析し、産後の糖尿病発症と授乳の関係を明らかにしていく。
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次年度使用額が生じた理由 |
産前産後休暇および育児休暇を1ヶ月取得したため、物品代、旅費が当初の予定より少ない金額の使用となりました。
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次年度使用額の使用計画 |
次年度のデータ収集・解析、発表等に使用します。
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