本研究は、退院時要約に記載すべき診療継続に必要な情報と、それらの情報の記載に繋がる作成支援システムの要件について明確化を図るものである。退院時要約作成支援ツールとして、DPCのEFファイルや看護ケア実績情報を元にした診療実績表を開発した。本ツールにより把握したい情報の粒度を調整しながら診療プロセスの俯瞰が可能となった。また、看護ケア実績データを退院時看護要約に反映させるために、退院直前の看護ケア情報と患者状態・疾患特性の関連について分析を行った。患者状態・疾患特性と退院時看護要約の記載内容については関連性があり、次の診療ステージへの情報提供について一定のパターン化が可能であった。
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