研究課題
解析法の構築:マウスの生体試料(大脳等)に対するメタボローム解析法をすると同時に、脂質メディエータープロファイルの分析法を確立した。さらに、エネルギー代謝に関するmRNAのリアルタイムPCRによる相対定量分析についても検討を行い、解析法を確立した。その際、特に局所分布解析が必須である大脳試料について、mRNAとメタボライトの同時解析が可能となる手法を開発し、実試料に応用した。特にエネルギー代謝の変動に関しては、生きた状態のマウスの大脳を直接分析することが可能なリアルタイム・メタボローム解析法を新たに構築し、生きたままのマウスのエネルギー代謝の変動を観察可能な手法を構築した。また、開発した新手法に関する特許を民間企業と共同で出願した。動物実験:昨年度習得した頚動脈カニュレーション法を用いて、オペラント装置によるカンナビノイド受容体作動薬を投与したマウスの薬物依存モデルの構築を試みた。しかし、頚動脈カニュレーション手術後にマウスを良好に保持することがやや困難であったこと等から、代替手法として検討していた合成カンナビノイドの連続投与による方法に切り替えて、実験を継続した。カンナビノイド受容体作動薬であるAM-2201を3 mg/kg/dayで7日間連続投与を行い、血漿、大脳等を採取した。その後、メタボローム解析およびmRNAの発現解析を実施した。メタボローム解析の結果、大脳から194成分、血漿から234成分が検出・同定された。投与7日後では、mRNAの発現に有意な差は認められなかったが、大脳のメタボロームの変動について主成分分析(PCA)を行ったところ、2群はPCAスコアプロット上で良好に分離した。群分離に寄与した成分をローディングプロットで抽出したのち、有意差検定を行ったところ、29成分に有意な差が認められた。一方、血漿では6成分のみが有意差を示した。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 7件、 招待講演 1件) 備考 (2件) 産業財産権 (1件)
Forensic Toxicology
巻: 34 ページ: 304-315
10.1007/s11419-016-0317-x
Journal of Mass Spectrometry
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https://www.med.nagoya-u.ac.jp/legal/
http://www.aip.nagoya-u.ac.jp/unite/jp/detail/0000232.html