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2015 年度 実施状況報告書

自己抗体に着目した新規腹部大動脈瘤発症機転の検討

研究課題

研究課題/領域番号 15K19284
研究機関大阪大学

研究代表者

中神 太志  大阪大学, 医学部附属病院, 助教 (60739176)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード抗体 / 高齢 / 腹部大動脈瘤
研究実績の概要

野生型マウスとしてC57/BL6Jを用いた。高齢野生型マウス(1年齢~1.5年齢)、若齢野生型マウス(8-10週齢)のそれぞれに浸透圧ポンプを用いてAngiotensin IIの持続皮下投与を28日間行った。超音波検査で経時的に観察した結果、高齢マウスでは腹部大動脈瘤を形成しやすいことを確認した。高齢野生型マウス(1年齢~1.5年齢)、若齢野生型マウス(8-10週齢)、それぞれの血清から、protein Gカラムを用いてIgG抗体を精製し、SDS-PAGE、CBB染色を行い、純度に問題がないことを確認した。その後、若齢野生型マウス(8-10週齢)に対し、高齢、又は若齢マウス由来の抗体を投与後、浸透圧ポンプを用いてAngiotensinIIの持続投与を28日間行った。超音波検査で腹部大動脈を経時的に観察した結果、高齢マウス抗体投与群においては、腹部大動脈瘤形成が惹起された。抗体以外による作用の可能性を排除するため、高齢マウスの血清から抽出したIgGを酵素的に断片化したF(ab)’2を同様に若齢野生型マウスに投与し、Angiotensin IIの持続投与を行ったところ、動脈瘤形成を惹起しないことを示した。また、作用機序の解明を目的として、補体のC3を欠損したマウスに対して、高齢マウスの血清由来の抗体を投与後にAngiotensin IIの持続投与を行っても腹部大動脈瘤形成を惹起しないことを示した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本研究における、重要な表現型については結果を得られたと考えている。

今後の研究の推進方策

抗体機能の解析について、高齢、若齢マウス、それぞれのIgGの動脈組織への結合能に関して、マウス動脈組織切片を用いた、ex vivo免疫染色にて、またマウス動脈組織由来の蛋白を用いたwestern blottingにて評価する。
動脈瘤形成に関わる分子である、MMP-2,9、MCP-1、TNF-α、IL-6の発現について、免疫染色とRT-PCRを用いて解析を行う。また、MMP-2,9の活性評価として、Zymographyを行う

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公開日: 2017-01-06  

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