本研究では、2つの国外の質問紙を翻訳して調査した。1つ目のPCAT(Primary Care Assessment Tool)では、プライマリーケアの要素(近接性・継続性・協調性・包括性・家族志向性・地域志向性)と患者ロイヤルティ(今後もその医療機関に受診したい意思)を比較し、近接性・継続性・家族志向性は患者ロイヤルティと関連が深いことがわかった。この知見により受診しやすい医療機関が増えることが望まれる。もう一方のGPAQは臨床医の診療の質(コミュニケーションや診察時間の長さ)を診療終了後に評価する質問紙である。患者が診療を評価し、それがフィードバックされることで、医師の技能向上が期待される。
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