研究実績の概要 |
延長申請の理由となった「入院患者における食事摂取量の評価を他の客観的な方法によって確認する必要性」に関しては電気通信大学情報工学科コンピューター学講座の柳井教授に食事摂取量を画像解析により自動計算し定量化するアプリの開発を依頼した。アプリの開発には成功したが、まだ同アプリを用いて日常業務において現場で運用するためには、入力情報量の煩雑性もあり、運用を開始することが出来ていない。こちらはこちらに関しては更なる改良を依頼している。 また、食事摂取量と悪寒戦慄の有無を用いた菌血症予測において、当初研究最終年度での実行を目標としていた「外来問診票を用いた非医療従事者による再現性の確認」に関しては、上記研究の進捗が困難であることが明らかになった段階で、外来診療においての抗菌薬適正使用の観点から、同研究の開始が急務であると判断した。このため院内の問診票運用の整備などに時間を要していたが、2018年3月の倫理委員会で承認を得られたため研究を開始した。 具体的には、当院救急外来ないし総合診療科全員に対して問診票(次の項目に関して記載していただく。①食事摂取量: 0-5割, 5-8割, 8割以上、②寒気の程度: なし、上着を着ればおさまる程度、毛布を掛ければおさまる程度、悪寒・戦慄)の記入を行っていただき、そのうち血液培養検査を施行した患者を対象に、上記①、②の項目およびバイタルサインと白血球数・CRPなどと菌血症との関連性を明らかにするものである。なお本研究は多施設共同研究を予定しており、順次多施設の参加を受けつけている。
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