研究課題
患者のQOL評価をいかに患者にフィードバックしていくかが、今後の課題であるフィードバックの方法を考えるうえで、QOL指標の評価方法論についての検討は、国際的にも関心が高く、アウトカム研究において大きな課題となっている。また、近年、QOL研究においてレスポンスシフトの問題が再検討され始めている。しかし、レスポンスシフトの評価方法に関しては、確立した手法はまだ提示されていなく、早急に解決すべき課題である。評価方法論の検討では、乳がん患者のQOLデータを使用し、レスポンスシフトの影響を考慮した解析方法を現在検討し、統計関連学会連合大会で発表した。がん患者にQOL調査を実施することの臨床的有効性は示唆されている。しかしながら、日常診療のなかで、QOL調査票のひとつであるケアノートを取り入れた自己モニタリング(QOL自己モニタリング)を実施していくことによる患者自身および臨床への影響は明らかにされていない。QOL指標の評価方法論に基づいたQOL自己モニタリング効果の評価を目的に、無作為化比較試験を実施し、定期的に QOL自己モニタリングを実施する効果の評価として、緩和ケアを受ける患者対象に、QOLと心理特性から評価した。本研究はプロトコール論文(Asian Pacific journal of cancer prevention : APJCP 19(11) 3027 - 3032 2018年11月28日)および緩和ケアを受ける患者の自己モニタリングの有効性についての無作為化比較試験の論文が海外雑誌に掲載された(Asian Pacific journal of cancer prevention : APJCP 20(9) 2795 - 2802 2019年9月1日)。また、現在、乳がん患者の自己モニタリングの有効性について論文を作成し、海外雑誌に投稿する準備を進めている。
2: おおむね順調に進展している
論文は完成し、投稿雑誌のリスポンスに対応している。
QOL自己モニタリング効果の無作為化比較試験の調査結果を海外雑誌へ投稿する。
論文投稿にあたり、校正および投稿料が生じるため
すべて 2019
すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)
Asian Pacific journal of cancer prevention : APJCP
巻: 20(9) ページ: 2795 - 2802