B細胞は様々な免疫機能を有しているが、一般に知られている主な機能は免疫グロブリン(抗体)産生である。その一方で、近年の研究成果の蓄積によって、抗体産生以外に、Interleukin(IL-)10、IL-4、IL-17、IFN-γなどの種々のサイトカインを産生し、生体内の免疫応答において重要な役割を果たしているB細胞の存在が明らかになっている。IL-12産生B細胞は、腸炎発症時、特に腸炎回復期に最も誘導されることが確認され、大腸以外の組織では誘導されないことが確認できた。またこのB細胞は抗体産生能が低い特徴を有していた。B細胞からのIL-12産生にはT-betの誘導が必要であることが確認された。
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