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2016 年度 実績報告書

非アルコール性脂肪肝炎進展機序におけるmicroRNA-27bの関与の解明

研究課題

研究課題/領域番号 15K19341
研究機関横浜市立大学

研究代表者

今城 健人  横浜市立大学, 附属病院, 助教 (30600192)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワードmicroRNA-27b / NASH / 腸内細菌
研究実績の概要

本研究では我々の発見した脂肪肝でのエンドトキシン(ET)過剰応答がもたらす炎症を契機として上昇したmicroRNA-27b(mir-27b)による肝障害進展機序の解明を目的とする。
3)mir-27bの脂肪肝炎病態進展への関与;前年度の肝細胞特異的mir-27bトランスジェニック(Tg)マウスを用いた実験により肝細胞特異的mir-27bの発現亢進が脂質代謝を障害し、脂肪肝炎病態進展へ関与することを示した。さらに本年度では、mir-27bのmimicを投与することにより普通食飼育下マウスでは著明な脂肪肝を、高脂肪食飼育下マウスでは線維化進展を認めており、Tgマウスの結果と一致していた。また、高脂肪食飼育下肝細胞特異的TLR4KOマウス(Alb-cre TLR4fl/flマウス)に対する微量ET投与による肝mir-27b発現が抑制されることを確認した。
4)ヒトNASHにおけるmir-27b発現及び血中ET定量及び肝内FFA量の検討;前年度の検討により、NASH患者において肝組織中のmir-27b発現及び血中ET活がNAFLに比し有意に高いことが示された。さらに血中ET活性はmir-27b発現と有意な正の相関を示した。
本年度では、NASH患者における糞便のメタ解析を行い、NASH患者では特定の腸内細菌の異常、特にFaecalibacterium(FB)が減少することを示した。また、FBは腸管壁のバリアに関与しており、FBが低下することで腸管透過性が亢進し、血中ET活性が亢進することが示された。
上記により、NASH患者では腸管内のFBが低下することにより腸管透過性が亢進し、血中にETがなだれ込む。ETは肝臓に炎症を起こすのみならず、TLR4経路を介して肝mir-27bを活性化する。Mir-27bは肝脂質代謝を障害し、肝内炎症や肝線維化を亢進することが予想された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2016

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] 腸管透過性を介した非アルコール性脂肪肝炎の病態進展における腸内細菌叢とエンドトキシンの関連性の検討2016

    • 著者名/発表者名
      結束貴臣
    • 学会等名
      日本消化器免疫学会総会
    • 発表場所
      ホテルニューオータニ大阪(大阪)
    • 年月日
      2016-07-14
  • [学会発表] 非アルコール性脂肪肝疾患患者の腸内細菌叢に関する検討2016

    • 著者名/発表者名
      結束貴臣
    • 学会等名
      日本肝臓学会総会
    • 発表場所
      東京ベイ幕張ホール(千葉)
    • 年月日
      2016-05-19

URL: 

公開日: 2018-01-16  

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