研究実績の概要 |
ヒト消化器がん(大腸、胃,肝臓,膵臓)患者から採取した生検組織から、我々の確立した方法(Sato T et al. Nature 2009, Jung P, Sato T et al. Nature Medicine 2011)でがんオルガノイドを樹立し, 最適化した培養環境下において大量培養することに成功した. また遺伝子操作技術を用いて蛍光蛋白レポーターLgr5遺伝子座位へのノックインによりがん幹細胞の可視化に成功しており (Shimokawa M et al. Nature 2017), この技術を利用して, 樹立した消化器がん幹細胞の可視化を行った. これらの樹立したがんオルガノイドを用いてHigh Throughput Screening (HTS)を行った.
具体的には可視化した上皮オルガノイドを384 wellプレートにCell Soterを用いてSingle sortし, High Contents Analyzer (In Cell analyser 6000)を用いたHigh Throughputの化合物スクリーニングを確立した.可視化した消化器がんオルガノイドに対し, 360種類のProtein Kinase Inhibitor (PKI) libraryを用い,High Throughput Screnning(HTS)を行った結果, 各消化器がん細胞及びがん幹細胞に効果を有する薬剤がいくつか得られた(未発表).
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