本研究は、NSAIDs起因性小腸障害におけるERストレス、オートファジー、及びアポトーシスの関与を明らかにし、小腸潰瘍治療の新たな分子標的を見出す事を目的とした。課題期間中に、オートファジーやコラーゲンの分解がNSAIDs起因性小腸障害に関連する事を申請者の所属する研究室が報告しているが、そのメカニズムとして、ERストレスに関連したユビキチン化反応を触媒するE3リガーゼ、Von Hippel Lindau (pVHL)が関与している事を報告した。これらを元に最終年度(平成29年)には研究成果を総説として発表することができた。加えて、実際にヒトでの治療を最適化するための臨床的知見も報告した。
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