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2015 年度 実施状況報告書

CRISPRシステムを用いた内視鏡的膵癌治療法開発の基礎検討

研究課題

研究課題/領域番号 15K19356
研究機関地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所)

研究代表者

虻江 誠  地方独立行政法人宮城県立病院機構宮城県立がんセンター(研究所), がん幹細胞研究部, 特任研究員 (50599967)

研究期間 (年度) 2015-04-01 – 2017-03-31
キーワード膵癌 / K-ras / CRISPR / EUS
研究実績の概要

本邦において2003年~2005年に診断された膵癌患者の5年相対生存率は7% と報告されている。この生存率はあらゆる癌種の中で最も低く、20%を下回るのは膵癌のみである。その予後改善には従来にない画期的な治療法が必要である。最近の遺伝子改変マウスを用いた研究により、K-rasの活性化によって発生した膵癌においてK-rasを不活性化すると腫瘍が消褪すること、しかし、そこにわずかに残存する細胞の悪性度が高いことが明らかとなった。また、CRISPRシステムの開発により容易に遺伝子編集が可能となった。申請者らは、CRISPRシステムを用い、膵癌のK-rasを正常化させるとともに残存する腫瘍に特異的に発現する分子を標的とした、同時攻撃による治療法を着想した。このシステムにより、EUSを用いて膵腫瘍に直接ベクターを注入するといった臨床応用が可能である。本研究は、その可能性を、PDX腫瘍と遺伝子改変マウスを用いて基礎的に検証することを目的として研究を開始した。本年度は、Patient-derived xenograft(PDX)の作製とK-ras遺伝子のコドン12を含む領域を標的としたgRNAを作製し、Cas9も発現する同一ベクターの作製を試みた。PDX細胞株は現在までのところ2株作製した。ベクターに関しては現在も作成中である。また、治療効果判定のための遺伝子改変膵癌マウスPdx-1-Cre; LSL-KrasG12D/+を多数作製中である。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

PDXの作製に時間を要している。

今後の研究の推進方策

PDX株の作製とベクターの作製を行う。K-ras遺伝子不活性化によって残存する膵癌細胞を分離し、その細胞における分子動態を解析する。

次年度使用額が生じた理由

PDX株とベクターの作製に遅れが生じているため。

次年度使用額の使用計画

ベクター作成後、PDX株の作製が予定より遅れても遺伝子改変マウスを材料に実験を施行する。

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公開日: 2017-01-06  

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