通常、遺伝子検査ではタンパク翻訳領域およびそれに隣接したイントロンの配列のみに限って行われる。しかし、このような従来の検査法では原因遺伝子に異常が同定されない症例も多い。本研究では、種々の不整脈症候群の症例を対象に、心筋のNaチャネルのαサブユニットであるSCN5Aのプロモーター領域の遺伝子検査を行った。同定されたvariantの機能解析を行い、いずれのvariantもプロモーター活性が低下することから、非翻訳領域のvariantが不整脈発症の一因である可能性が示唆された。さらに、次世代シークエンスの手法を用いて心筋に多く発現するイオンチャネルのプロモーター領域の遺伝子検査を行った。
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