自律神経の過剰負荷は、心不全増悪の主因である。また、頚動脈小体における末梢化学受容器反射亢進が、高血圧や心不全患者において、交感神経活性化を誘発することが報告されている。当該研究では、頚動脈小体化学受容器除神経による心不全に対する新規自律神経減負荷治療の開発に向けた基盤研究を行った。心不全の主要要因である心筋梗塞後心不全および高血圧性心不全のモデルラットを用い、頚動脈小体化学受容器除神経の効果を評価したところ、いずれにおいても有意な交感神経活動抑制効果、遠隔期心臓リモデリング抑制効果および心不全指標の改善効果を示した。
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