呼気検査の心不全患者における有用性について検討した。非虚血性心不全患者102名を対象として、呼気中のアセトン濃度を測定した。その結果、呼気アセトン濃度が右心カテーテル検査における血行動態と関連していた。また、35名の心不全のある糖尿病患者と20名の心不全のない糖尿病患者の呼気アセトン濃度を比較したところ、糖尿病患者においても心不全で呼気アセトン濃度が上昇していることが分かった。さらに急性心不全においても、呼気アセトン濃度が治療後に低下することを示した。心不全に対する呼気低分子化合物の中でも、呼気アセトン濃度が有用な非侵襲的バイオマーカーとなる可能性が示唆された。
|